2010年04月19日

▼冨田勲の世界−シンセと管弦楽 4/18

 ここのところ演奏会三昧なのです。仕事でもあれば定期もあれば、企画ものもあればご招待もある。整理しなきゃぁと思いつつ、毎日が流れていってしまう、マズいです。
 もっと記憶力がよかったらなぁ、としみじみ思います。阪神タイガースのファンと同じく「○年のあの試合の、5回裏、ピッチャーだれだれ、バッターボックスには誰々で、走者1塁に置いてツースリーからの一球が…」なんて話をしてみたいぞ、私(笑)。クラシックファン(マニアな方々)も、何年のどの会場で指揮者はだれだれ、その時の××の何番のどれのこの演奏のこれはこうで…。ってよく覚えておられますです。私は記録魔なのですが、記録した端から、どこに書いたか忘れてしまうんですね。ノートを作っていた時代はまだよいのですが、PCを使ってしか書かなくなってからは、古い記録はどうしようもない。blogは保存性がまぁ、あるので少しはよいとしても、ここ5〜6年ですしね。

 余談は置いておいて、先週はほんと凄い演奏が続きました。一級といわれる60代70代の世界的音楽家の方々というのは凄いです。

 そのお一人、冨田勲さん。先般、『アニメージュ オリジナル』でインタビューさせていただいたのとかありまして、行って参りました。
最初はどうなることかなぁとかなり実は内心危惧していたのですが、これは凄かった。音響のプロがデザインしたとわかる仕上がりで、サントリーホールのアコースティックな空間をどのようにしたら電子音で、素晴らしい響きが作れるか。計算されつくした展開でしたね。しかも、日本フィルの音と相乗効果があるように、作られている。
 だからこそ、指揮者・藤岡さんが仰られていたように、「冨田さんといえばシンセサイザーの第一人者という印象がありますが、オーケストラ作品が本当に素晴らしいことをわかっていただきたかった」ということにもなるのでしょう。オーケストレーションの妙というのは、映画音楽や劇伴を書かれる作曲家の方は上手い方が多いです。理由は周知です。

 演奏曲目は以下でしたが。同行した友人もそうだったようですが、ワタシも自分が「時代劇に弱い」…ということを改めて自覚した次第ですよ。(例:「赤穂浪士」なんて芥川さんのあの曲が冒頭流れただけで涙、滂沱なのですもん。「忠臣蔵」なんかになったらもういけませんや、、けっしてあの世界を肯定しているわけではないのですが、特に古い時代の時代劇の傑作というのは、本当に“芸術”だなと思うんで)

■2010年4月18日(日)14時〜/サントリーホール(溜池山王)

▽スペースファンタジー〜大ホールから宇宙へ〜
 宇宙へのいざない(ホルスト(冨田勲編):《惑星》より「木星」「火星」「土星」)>>シンセと映像
 オネゲル:「パシフィック231」>>シンセサイザーから管弦楽へ
 ムソルグスキー(冨田勲編):組曲《展覧会の絵》より「殻をつけた雛の踊り」>>シンセサイザーと管弦楽の共演

▽テーマ音楽集
 冨田勲:NHK『新日本紀行』テーマ
 冨田勲:山田洋次監督映画音楽メドレー
(たそがれ清兵衛〜隠し剣鬼の爪〜武士の一分〜おとうと)
 冨田勲:NHK大河ドラマ『勝海舟』

▽交響詩《ジャングル大帝》
  (2009年改訂版)〜白いライオンの物語〜

 第二部が泣けました。(全部よかったけど)
 いま、『竜馬が行く』を読んでまして、頭の中、けっこう勝海舟が居座っています。そういえば大河の「勝海舟」は好きだったなぁ、と思い返し。この音楽は本当に凄いんですよ。曙の時代の日本。冨田さんが「あの頃アメリカへ行くといったら現代人が月へ行くようなこと」と仰っていましたが、そうでしたよね。英国へは幕府からや薩長から結構行っていたみたいなんですけども。

 終演後、ちょろりと冨田せんせいとお話をいたしました。楽屋がなごやかな雰囲気で、差し入れのお酒とか貰っちゃって(<いいのかっ)。お人柄もステキなのです。

         ・・・
 PAや電気が入る時のアコースティックとのコラボレーションは、本当にプロの仕事で組まないと難しいのです。ここのところいくつか、朗読と室内楽というのを聴いていましたが、語りの声は絶対にマイクが必要。たとえば楽器だけでもギター協奏曲は絶対にPAは必要です。
 これが、アコースティックのことやホールというものをよく知らないポップスの増幅すればいいしかわかんない人がやると、大変残念なことになる。良い音はセンシティヴなものです。電気的増幅は現代の音楽の場合に必要な場面は必ずあるのですが、それを生かすためには、一方の文化だけ熟知してればよいというものではない。
 冨田さんは尚美学園で研究室を持っておられます。そこの学生さん大学院生さんたちはそういったことも含めて、サラウンドなどいろいろな音響についても研究し、「音」ということを多面的に考えている。

 それがうまく融合するとこういうことになるのか、と改めて感心した日でした。…もちろん、良質のコンテンツ=作品がある、というのが大前提ですけどね。
 そういった意味では、実は前回の日本フィル−ヤマトのコンサートはけっこう残念な結果になってしまったので、次の「B面プロジェクト」はそれに気づいてうまくやっていただければいいなぁと思うのですが、、まぁ楽団マターじゃないもんでねぇ。無理かも。
posted by rain2009 at 11:42| Comment(0) | TrackBack(0) | report_記録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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